2026.10.08

2026年の住宅トレンドから考える、これからの家づくり|性能・価格・間取りはどう変わる?

2026年の住宅トレンドから考える、これからの家づくり|性能・価格・間取りはどう変わる?

2026年の住宅トレンドから考える、これからの家づくり|性能・価格・間取りはどう変わる?

「今、家を建てるならどんな家がいいの?」

住宅会社でお客様とお話ししていると、最近この質問をいただくことが増えました。

SNSを見れば、平屋、ヌック、ランドリールーム、ファミリークローゼット、回遊動線、ホテルライクなインテリアなど、さまざまな「住宅トレンド」が紹介されています。

もちろん、こうした間取りやデザインの流行を知ることも家づくりの楽しみのひとつです。

しかし、エコビルドが考える「住宅トレンド」は少し違います。

私たちが注目しているのは、

「どんな設備が流行っているか」ではなく、「これから住宅に求められる価値そのものがどう変わっているか」

ということです。

2026年現在、住宅業界では大きな変化が起きています。

住宅価格の上昇、住宅ローン金利の変化、省エネ基準の強化、GX志向型住宅の登場、太陽光発電やHEMSの普及、そして「大きな家」から「無駄なく豊かな家」への価値観の変化。

これから家づくりをする方にとって、知っておいていただきたいことがたくさんあります。

そこで今回は、下関市で注文住宅・建築家住宅を手掛けるエコビルドが、2026年の最新住宅トレンドを調べながら、

「これから家を建てるなら、何を基準に考えるべきなのか?」

を住宅会社の視点から解説します。


2026年の住宅トレンドは「見た目」より「中身」が大きく変わっている

まず知っていただきたいのが、日本の住宅性能に対する基準そのものが変わり始めていることです。

2025年4月から、新築住宅には省エネ基準への適合が義務化されました。

さらに国は、2030年までに新築住宅の省エネ基準をZEH水準へ引き上げる予定としています。

つまり、

「省エネ住宅を選ぶかどうか」

という時代から、

「省エネであることは前提。その上で、どこまで性能を高めるか」

を考える時代へ変わってきています。

ここは、これから家づくりをされる方にぜひ知っていただきたいポイントです。

今の最低基準をクリアしているからといって、10年後も「高性能住宅」と呼ばれているとは限りません。

家は30年、40年、場合によっては60年以上使うもの。

だからこそエコビルドでは、

「今の基準をクリアする家」ではなく、「これから先の基準を考えた家」をつくること

が大切だと考えています。


エコビルド調べ|2026年に注目したい住宅トレンドTOP7

制度、住宅市場、実際のお客様のご相談などを踏まえて、エコビルドが考える「これからの住宅トレンド」を7つに整理しました。

1位 断熱等級6以上の高断熱住宅

2位 GX志向型住宅・省エネ住宅

3位 コンパクトでも広く感じる「スペパ住宅」

4位 太陽光+HEMSによるエネルギーマネジメント

5位 UA値だけでは判断しない住宅性能

6位 将来の光熱費・維持費まで含めた資金計画

7位 土地を読み、自然を活かすパッシブ設計

ここから詳しく見ていきましょう。


1位|「断熱等級6」がこれからの高性能住宅のひとつの基準に

2026年の住宅業界で特に注目したいのが、住宅の断熱性能です。

これまで住宅会社では、

「ZEH仕様です」
「省エネ基準をクリアしています」

という説明が、高性能住宅のアピールとして使われてきました。

しかし、住宅性能の基準はその先へ進んでいます。

2026年の「みらいエコ住宅2026事業」で最も高い性能区分となるGX志向型住宅では、断熱等性能等級6以上が求められています。

つまり国の住宅政策を見ても、

省エネ基準
↓
ZEH水準
↓
断熱等級6・GX志向型住宅

という方向へ進んでいることが分かります。

エコビルドのARCHINEXTでは、UA値0.38以下を全棟の基準としています。

ただし、ここで重要なのは、

「UA値が低ければ、それだけで快適な家になるわけではない」

ということです。

窓の配置、日射取得・日射遮蔽、気密性能、換気計画、冷暖房計画、間取り。

これらが組み合わさって初めて、実際に暮らしたときの快適性につながります。


2位|ZEHの「次」を考えるGX志向型住宅

2026年の住宅トレンドを語るうえで外せない言葉が、

「GX志向型住宅」

です。

2026年度のみらいエコ住宅2026事業では、GX志向型住宅に対して、地域区分5~8地域の場合で110万円/戸の基本補助額が設定されています。

GX志向型住宅では、戸建住宅の場合、

・断熱等性能等級6以上
・再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量を35%以上削減
・再生可能エネルギーを含めて原則100%以上削減
・HEMS等による高度エネルギーマネジメント

などが求められます。

つまり、単純に「断熱材を厚くした住宅」ではありません。

使うエネルギーを減らし、エネルギーをつくり、さらにエネルギーを管理する。

住宅がここまで求められる時代になってきています。

実際、2026年9月28日時点でGX志向型住宅の補助金申請額は予算の60%に到達しています。

一方、注文住宅のZEH水準住宅については、2026年9月30日をもって交付申請受付が終了しました。

制度は年度によって変わりますが、国が住宅政策をどの方向へ進めようとしているのかを見るうえでは非常に参考になります。


3位|「大きい家」より「無駄のない家」。スペパという考え方

ここ数年、住宅価格は大きく上昇しています。

そのため注目されているのが、

「スペパ(スペースパフォーマンス)」

という考え方です。

土地を購入して注文住宅を建築したケースでは、住宅金融支援機構のフラット35利用者調査を基にした集計で、

2015年度
所要資金:約3,898万円
住宅面積:113.4㎡

2025年度
所要資金:約5,313万円
住宅面積:110.3㎡

となっています。

10年間で住宅面積はやや小さくなっている一方、所要資金は約1.36倍です。

ここから見えてくるのは、

「面積を増やすことにお金を使う家づくり」が難しくなってきた

ということです。

しかし、これは決して悪いことばかりではありません。

30坪だから狭い。
40坪だから広い。

私たちは、そう単純には考えません。

例えば、

廊下を減らす。

視線の抜けをつくる。

窓の先に庭を配置する。

天井高さを変える。

吹抜けを効果的に使う。

家具まで考えて設計する。

1つの空間に複数の役割を持たせる。

こうした設計によって、床面積以上の広がりを感じる家はつくれます。

だからこそ、これから重要になるのが設計力です。

エコビルドが建築家との家づくりを大切にしている理由も、ここにあります。


4位|太陽光は「載せるかどうか」から「どう使うか」へ

太陽光発電についても考え方が変わっています。

以前は、

「売電すると得なのか?」

という議論が中心でした。

しかしこれからは、

「つくった電気を家でどう使うか」

という考え方が重要になってきます。

その象徴がHEMSです。

HEMSとは、家庭で使用するエネルギーを見える化し、管理するための仕組み。

GX志向型住宅でも高度エネルギーマネジメントが要件となっています。

さらに2026年7月1日以降に建築確認申請を行うGX志向型住宅では、対象となるHEMSコントローラ等についてJC-STAR★1以上への適合が必須要件となりました。

住宅が、

「電気を買って使う箱」

から、

「エネルギーをつくり、使い、管理する場所」

へ変わり始めているわけです。

今後EVがさらに普及すれば、住宅と自動車のエネルギーを一緒に考える家庭も増えていくでしょう。


5位|「UA値0.46だからHEAT20 G2」ではない

住宅性能を比較していると、

「UA値はいくつですか?」

という質問をされる方も増えています。

住宅性能への関心が高まっている、とても良い変化だと思います。

一方で注意したいのが、

UA値という一つの数字だけで住宅性能を判断しないこと。

例えばHEAT20では、G1・G2・G3について、単純にUA値だけを満たせばよいという考え方をしていません。

HEAT20自身も、UA値は住宅シナリオを実現するための「目安」であり、室温やエネルギーなどの指標を含めて考えることを示しています。

これは非常に重要です。

UA値が同じ0.46の家でも、

気密性能。

窓の大きさや方角。

日射遮蔽。

換気計画。

冷暖房計画。

間取り。

施工精度。

によって、実際の暮らし心地は変わります。

エコビルドのARCHINEXTではUA値0.38以下に加え、C値0.3以下を全棟で基準とし、気密測定も中間・竣工時の2回行っています。

私たちが性能を考える目的は、

「良い数値をカタログに載せるため」ではありません。

冬の朝に布団から出るのがつらくない。

廊下や脱衣室に行った瞬間、極端に寒くない。

夏に2階だけ異常に暑くならない。

エアコンに過度に頼らなくても快適に暮らせる。

そうした「実際の暮らし」をつくるための性能です。


6位|住宅価格だけでなく「総住居費」で家を考える

2026年の家づくりでは、住宅ローンについても慎重に考える必要があります。

全期間固定型住宅ローンのフラット35でも金利環境は大きく変化しています。

2026年10月時点では、条件によって金利引下げ制度などもあるため一概に比較できませんが、住宅ローンを「低金利がずっと続くもの」と考えるのは難しくなっています。

だからこそ、

「4,000万円借りられるから4,000万円の家を建てる」

という考え方ではなく、

「これからの人生に、住宅費をいくら使えるのか」

から逆算することが重要です。

そして住宅費は住宅ローンだけではありません。

住宅ローン
+光熱費
+メンテナンス費
+固定資産税
+火災・地震保険
+将来の設備交換費

これらすべてが、家を持つための費用です。

例えば建築時に100万円安くなったとしても、そのために断熱性能や耐久性を下げ、30年間の光熱費・修繕費が大きく増えてしまえば、本当に「安い家」だったのでしょうか。

エコビルドでは、

建築費だけではなく、住み始めてからのお金まで含めて家づくりを考える

ことが大切だと考えています。


7位|機械設備だけに頼らない「パッシブ設計」

高性能住宅になるほど、もうひとつ大切になるものがあります。

それが、

「敷地を読むこと」

です。

例えば南側に大きな窓をつければ、必ず明るい家になるわけではありません。

隣の建物はどこにあるのか。

冬の太陽はどこから入るのか。

夏の日差しをどう遮るのか。

風はどこから抜けるのか。

道路から家の中はどう見えるのか。

庭をどこにつくれば室内が広く感じられるのか。

こうした条件は、土地によってすべて違います。

性能の高い断熱材や窓を使うことも重要。

高効率なエアコンを使うことも重要。

しかし、

そもそも冬に太陽熱を取り込み、夏には強い日差しを遮る設計ができれば、機械に頼る量そのものを減らせます。

私たちが考える高性能住宅は、

「高性能な設備をたくさん付けた家」

ではありません。

建築そのものの力と設備の力を組み合わせた家。

ここが大きな違いです。


では、2026年に家を建てるなら何を優先すればいい?

ここまで読むと、

「結局、何にお金をかければいいの?」

と思われるかもしれません。

エコビルドでは、次の順番で考えることをおすすめしています。

①構造・耐震性
②断熱・気密性能
③敷地に合わせた設計
④耐久性・メンテナンス性
⑤冷暖房・換気計画
⑥住宅設備
⑦流行のデザインや設備

なぜなら、後から変更できないものほど、最初にしっかり考える必要があるからです。

キッチンやトイレは、20年後に交換できます。

壁紙も張り替えられます。

しかし、

家の向き。

窓の位置。

構造。

断熱。

気密。

間取り。

これらを建築後に大きく変更するのは簡単ではありません。

だからこそ、家づくりでは

「何を採用するか」以上に、「何から決めるか」

が重要なのです。


2026年版|住宅会社を見るときに聞いてほしい7つの質問

これから住宅展示場や完成見学会へ行く方には、ぜひ次の質問をしてみてください。

  1. 「断熱等級とUA値はどのくらいですか?」
  2. 「C値は測定していますか?」
  3. 「耐震等級3は許容応力度計算ですか?」
  4. 「夏の日射遮蔽はどのように考えていますか?」
  5. 「この間取りになった理由を教えてください」
  6. 「30年間でどんなメンテナンスが必要ですか?」
  7. 「この家の冷暖房計画を教えてください」

ポイントは、

「数値はいくつですか?」だけで終わらせないこと。

例えばUA値0.4と聞いたら、

「なぜ0.4にしているのですか?」

と聞いてみてください。

住宅会社が性能を「数字」として考えているのか、それとも「暮らし」として考えているのか。

意外とその答えに、住宅会社の家づくりに対する考え方が表れます。


エコビルドが考える「これからの家」

2026年の住宅トレンドを調べていくと、ひとつの方向性が見えてきます。

それは、

「大きく、豪華に、設備を増やす家」から、「必要なものを見極め、住宅そのものの質を高める家」への変化です。

これはエコビルドが考えてきた家づくりとも非常に近いものがあります。

私たちがARCHINEXTで大切にしているのは、

安心・安全・快適、そして建築家による設計。

UA値0.38以下。

C値0.3以下。

許容応力度計算による耐震等級3。

耐風等級2。

そして建築家が敷地を読み、光と風を読み、ご家族の暮らしを読み解いて設計する。

性能だけでもない。

デザインだけでもない。

価格だけでもない。

「性能 × 設計 × 安心 × 将来コスト」

をバランスよく考えることが、これからの家づくりには必要だと私たちは考えています。


まとめ|「流行っている家」ではなく「長く価値が続く家」を

住宅のトレンドはこれからも変わります。

10年前に人気だった間取りと、今人気の間取りは違います。

今流行している設備も、20年後には新しいものへ変わっているでしょう。

しかし、

冬暖かいこと。

夏涼しいこと。

地震に強いこと。

光が気持ちいいこと。

家事がしやすいこと。

家族が自然と集まれること。

そして、無理のない住宅費で安心して暮らせること。

こうした家の本質的な価値は、簡単には変わりません。

だからエコビルドでは、

「今、流行っている家をつくる」のではなく、「これから先も心地よく暮らせる家をつくる」こと

を大切にしています。

下関市で注文住宅をご検討されている方も、まずは「どこの住宅会社で建てるか」を決める前に、

自分たちは、どんな基準で家を選ぶのか。

そこから考えてみてはいかがでしょうか。

住宅性能、土地、設計、住宅ローン、予算。

家づくりには分からないことがたくさんあります。

エコビルドでは、そうした家づくりの疑問を一つずつ整理しながら、「自分たちにとっての良い家」の基準をつくるところからお手伝いしています。